2020年1月号 Vol.35 即位礼正殿の儀

イギリスの戴冠式 イギリスの戴冠式は、ロンドンの ウェストミンスター寺院で行われま す。 まず、カンタベリー大主教が祈祷 し、国王は宣誓して「スクーンの石」 がはめ込まれた戴冠式の椅子「キン グ・エドワード・チェアー」(エドワー ド 懺悔王 の 椅子、英版:King Edward's Chair)に着席します。大 主教は、国王の頭と胸、両手のての ひらに聖油を注ぎ国王は絹の法衣を まとい、宝剣と王笏、王杖、指輪、手 袋などを授けられ、大主教の手によ り王冠をかぶせられる。国王は椅子 に戻り、列席の貴族たちの祝辞を受 ける。その後、国王の配偶者も宝冠 (coronet)を受けます。1953年(昭和 28年)6月2日に行われた女王エリザ ベス2世の戴冠式では、純金製で重 さ約2kgの「聖エドワード王冠」、英 語版:St. Edward's Crown)が戴冠さ れました。この王冠は重すぎるため 戴冠式以外では用いられず、その後 の儀式では「インペリアル・ステート・ クラウン」(大英帝国王冠、Imperial State Crown)が用いられています。 この式の際には、日本から皇太子明 仁親王(上皇)が、昭和天皇の名代と して列席をされました。 1996年、戴冠式用の椅子である「キ ング・エドワード・チェアー」(エドワ ード王の椅子)にはめ込まれていた 「スクーンの石」が、スコットランド に返還され、スクーンの石は、1296 年にエドワード1世が、スコットラ ンドから持ち去った物で、スコット ランド征服の象徴として、歴代イン グランド王の戴冠式で王は、その上 にお座りになられました。 エリザベス2世(エリザベス2世、 イギリス英語: Elizabeth II、1926年 4月21日生まれ)女王は、グレートブ リテン及び北アイルランド連合王国 (イギリス)を含む、16か国の主権国 家(イギリス連邦王国)の君主であり、 王室属領と海外領土の元首となりま した。 また、イングランド国教会の 首長。イギリスの君主としてはウィ ンザー朝の第4代女王です。 実名は、エリザベス・アレクサン ドラ・メアリー・ウィンザー(英語: Elizabeth Alexandra Mary Windsor)。 1952年2月6日にイギリス女王(国 王)に即位してイギリス連邦に加盟 する独立国家たる7か国、すなわち、 グレートブリテン及び北アイルラン ド連合王国(イギリス)、カナダ、オ ーストラリア、ニュージーランド、 南アフリカ連邦、パキスタン、セイ ロンの女王(国王)になります。連合 王国女王のレルムに属する国家およ び領土の数は1956年から1992年まで に独立あるいは共和制に移行したり したため少しずつ変わっています。 イギリス、カナダ、オーストラリア、 ニュージーランドに加え、ジャマイカ、 バルバドス、バハマ、グレナダ、パプ アニューギニア、ソロモン諸島、ツ バル、セントルシア、セントビンセ ント・グレナディーン、ベリーズ、ア ンティグア・バーブーダ、セントク リストファー・ネイビスがエリザベ ス2世女王を君主としています。こ うしてエリザベス2世は、合計16か 国の君主を兼ねておられ、またクッ ク諸島など、上記の国と自由連合制 をとる国や、その他の国・地域の中 にも女王を元首としているところが 存在します。イギリス連邦において は統合の象徴であるコモンウェルス の長と規定されています。 2007年、高祖母たるヴィクトリア 女王を抜いてイギリス史上最高齢の 君主になりました。 2015年1月23日にはサウジアラビ ア国王のアブドゥッラー・ビン・アブ ドゥルアズィーズが90歳で死去した Elizabeth II イギリス 女王 93歳 立憲 ことにより、88歳(当時)で存命する 在位中の君主の中で世界最高齢にな りました。2015年9月9日には、在位 期間が63年と216日となり、同じく ヴィクトリア女王を抜いてイギリス 史上最長在位の君主です。さらに、 2016年10月13日にはラーマ9世(タイ 王国国王)の死去により現在、存命 の君主では世界第1位の長期在位君 主です。 生来病弱であった父ジョージ6世 の健康状態は1951年に入り悪化し、 翌1952年2月6日未明、冠状動脈血栓 症により崩御(死去)、(エリザベス 王女は夫のフィリップとともに、英 国にはおらずオーストラリアとニュ ージーランド公式訪問の途上、ケニ ア滞在中これを受けて、それまでの エ リ ザ ベ ス 王 女(Princess Elizabeth)は女王に即位して「エリ ザベス2世女王」(Queen Elizabeth II)となりました。同名の母エリザベ ス王妃は「エリザベス王太后(」Queen mother Elizabeth)翌年、1953年6月2 日に世界各国の元首級の招待客を招 いてウェストミンスター寺院で戴冠 式を行い、この模様はイギリス連邦 内だけでなく世界各国に当時の最新 メディアである白黒テレビにより中 継されました。日本の皇室からも、 昭和天皇の名代として皇太子明仁親 王(当時)、現在の上皇陛下が参列さ れました。現在も精力的に公務を行 っています。2017年8月2日に当時96 歳となった夫のフィリップ王配が単 独の公務から引退したが、エリザベ ス2世女王自身は引退する意向はな く、今後も当分は公務を継続すると されています。2017年11月20日に成 婚70周年を迎え、これは60周年の時 と同様、現在、93歳の女王は、イギリ スの君主として持続中です。 P●INT DE VUE JAPON P●INT DE VUE JAPON 34 35

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